奇跡をつなぐ 釈迦如来
実に
嬉しそうな顔だ
さぞや
よきことでも
あったのだろう
夜食の楽しみに食べていたアイスの棒に
当たりの文字が!
こんな奇跡的なことははじめて
と
アイスの当たりがはじめての奇跡とは
ふっ
そなたはかわいい人だ
奇跡とは
¨めったに起きるものではないこと¨
として認識する
この世界では
そなたのように
その経験がしたことがないと思う者の
方が多いのであろう
だが それは
真(まこと)のことであろうか
ある時
姿の見えぬ存在により
〔無〕という暗闇の中、
一つの光が誕生した
光の名は¨一番星¨
一番星はその輝く光の中から
¨希望¨を生み出した
希望は瞬く間に
¨勇気¨と¨創造¨をつくりだし
そして また
たくさんの星ぼしを誕生させ
¨銀河¨が生まれた
銀河は¨宇宙¨という空間を
つくりだし
宇宙はやがて
美しい水の星
¨地球¨を
誕生させる
地球は壮大な
¨自然¨を生み出し
自然はまた
¨空気¨という恵みを
生み出した
そして
¨生命¨が
誕生した
目に見えないほどの一つの細胞から
悠久の時をかけ
さまざまな¨種¨が生まれては
進化し
時には絶え
そして また¨新しい命¨が生まれ
その命を繋いでいった
何度も
何度も
繰り返し
そして
ようやく
我々が生まれることが
できたのだった
そう
我々は
この世界に
生まれ出た時より
すでに
奇跡は
はじまっている
そなた自身が
¨奇跡¨なのだよ
_____?...雨音のようだ
すまない
すっかり長居をしてしまったようだ
さあ
今日はもう
お眠り
今宵より
きっとよい夢が見られることであろう
おはよう
ようやく
目覚めてくれたのだな
昨日の激しかった雨も
嘘のように
今日は晴れやかな
空が広がっている
ごらん
大きな虹だ
そなたに一刻もはやく
見せたかった
それから
もう一つ
今日をまた
そなたとして
生きられることを
心から慶び申し上げる
(C)2015 三粱世鬼