大器晩成
こちらは昨日の夕方、暑さで土が
からからになってしまった草花へ
水をかけようと水場へ行ってみると
ちょうどホースにこの子が登っているところを見つけ、
申し訳なかったのですが、あまりにも感動いたしましたので
撮らせていただいたものです。
何故、感動したかと申しますと
私はこれまでセミは成虫になったものと、
抜け殻しか見たことがなかったからです。
こうして人目につかなくなる日暮れころより何年もの間、過ごしてきた土から
最後のステージへ飛び立つためにようやく
出てきたのです。
生まれて初めて触れる外界に
彼等はどのように感じ、
またどのように映るのでしょうか。
不安や恐ろしさでしょうか。
はかない幻なのでしょうか。
いいえ、
きっと
ようやく羽ばたくことができる嬉しさ
ようやく仲間に会える喜び
そして、彼等の目には
キラキラと輝く美しい世界が映しだされているんだと私は思うのです。
こちらは今朝のものです。
無事、飛び立って行ったようです。
そして、こちらも今朝、同じホースの別の部分を撮ったものです。
見にくいですが、上と下に抜け殻が。
今朝から、少し遠くの方でセミたちのにぎやかな合唱が聞こえてきました。
今日は台所から大鍋で一人水運びリレーをしなくても
ホースは使えそうな予定です。(あれはあれで滑稽で楽しかったのですが)
生きとし生けるものたちへ
心より感謝いたします。